【最近、こんなお悩みはありませんか?】
・なんとなくイライラしやすい
・急に気分が落ち込む
・寝つきが悪い、夢ばかり見て眠りが浅い
・肩や首がこる、目が疲れやすい
・生理前に気分が不安定になる
これらの不調、もしかしたら「肝(かん)」のバランスが崩れているサインかもしれません。
【肝(かん)って、どんな働きをしているの?】
中医学でいう「肝」は、西洋医学の“肝臓”とは少し違い、次のような“気と血のコントロールセンター”のような役割を持っています:
- 気(エネルギー)の巡りを整える → 自律神経や感情の安定にも関係
- 血(けつ)を貯蔵し、必要に応じて供給する → 月経や目・筋肉に深く関与
- 情緒を安定させる → イライラ、ため息、不安定な気分と関係
つまり、「肝」は、ストレス・感情・血の巡り・女性の健康などに大きく影響しているのです。
【“肝”が乱れるとどうなる?】
肝のバランスが崩れると、こんな不調が現れやすくなります:
- イライラ・怒りっぽさ・ため息
- 頭痛・肩こり・目の疲れ
- 月経トラブル(不順・痛み・PMS)
- 不眠・夢が多い・寝つきが悪い
- 消化不良・お腹の張り(脾との関係)
これらは、**「気の巡りが滞る=気滞(きたい)」や、「肝火上炎(かんかじょうえん)」**という状態として現れます。
【肝タイプ別・漢方的アプローチ】
🔹 気の巡りが悪いタイプ(肝気鬱結)
・気分の波、ため息、胸の張り、生理不順
→ 気の流れを整えてスムーズに(例:逍遥散、加味逍遥散)
🔹 気が上に昇って熱を持っているタイプ(肝火上炎)
・のぼせ、怒りっぽい、頭痛、目の充血
→ 肝の火を鎮めてクールダウン(例:竜胆瀉肝湯、柴胡加竜骨牡蛎湯)
🔹 血が不足しているタイプ(肝血虚)
・目の疲れ、こむら返り、不眠、爪が割れやすい
→ 血を補い、肝を穏やかに(例:四物湯、帰脾湯)
🌿【タイプ分けについてのご案内】🌿
ここでご紹介したタイプは、あくまで目安となるもので、実際には「ぴったりこのタイプ!」という方もいれば、いくつかのタイプが重なっている方も少なくありません。
その場合は、状態に合わせて、
- 複数のタイプに対応する処方を組み合わせたり
- あえて一つのタイプに照準を絞って処方を決めたり
と、柔軟に調整していきます。
💬「自分はどれに当てはまるんだろう?」と迷った場合も、どうぞご安心ください。
診察では、丁寧にお話を伺いながら、あなたにぴったりの方法をご提案します。
【“肝”を整える養生法】
✅ ゆっくり深呼吸で、気の流れを整える
→ ストレスを感じたときはまず呼吸から。
✅ 香りのある食材で気を巡らせる
→ 春菊、しそ、柑橘系などは“肝”にやさしい。
✅ 夜更かしは控えめに、早寝で肝を養う
→ 肝は夜に血をためて修復します。睡眠の質がカギ。
✅ “がまんしすぎない”“ためこまない”を意識
→ 肝は感情の発散が苦手。無理に頑張りすぎないことも養生のひとつです。
【“肝”を整えると、こんなに軽やか】
ストレスに負けにくくなる
感情が安定し、よく眠れるようになる
月経や肌の調子もよくなる
春の変化にも柔軟に対応できるようになる
肝の養生は、女性にとっても、現代のストレス社会に生きるすべての人にとっても大切なケアです。
次回は「心(しん)の養生:睡眠・不安・心の落ち着きに向き合うケア」をお届けします🫶
引き続きお楽しみに!😊
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