【こんなお悩みはありませんか?】
・寝つきが悪い、夜中に目が覚める
・不安や緊張が取れない
・些細なことでドキドキしてしまう
・夢をよく見る、眠りが浅い
・物忘れや集中力の低下を感じる
こうした症状が続いているとき、漢方では「心(しん)」のバランスが乱れている可能性を考えます。
【“心(しん)”とは?】
中医学における「心」は、西洋医学の“ハート=心臓”とは少し違い、次のような広い役割を担っています:
- 血脈(けつみゃく)を司る:全身に血を巡らせ、顔色や舌の状態にも関係
- 精神活動(神)を宿す:意識・思考・記憶・睡眠・感情の安定など
- 心が整うと「落ち着き」と「喜び」が生まれる
つまり、“心”はまさに心と体の中心的な存在。
ストレス社会や過剰な情報にさらされがちな現代では、心のケアはとても重要です。
【“心”のバランスが崩れるとどうなる?】
- 寝つきが悪い・夢が多い・眠りが浅い
- 動悸・不安感・胸のザワザワ感
- 集中できない・記憶力が落ちる
- 表情が乏しくなる・喜びを感じにくい
心が乱れると、「神(しん)」=心の精が揺らぎ、睡眠・感情・思考に影響を及ぼします。
【心タイプ別・漢方的アプローチ】
🔹 心と血が不足しているタイプ(心血虚・心脾両虚)
・不眠、夢が多い、動悸、顔色が淡い
→ 血を補い、心を落ち着ける(例:帰脾湯、酸棗仁湯)
🔹 潤いが足りず心が熱を持っているタイプ(心陰虚)
・寝つきが悪い、のぼせ、不安感、口の渇き
→ 心を潤し、熱を鎮める(例:天王補心丹、黄連阿膠湯)
🔹 ストレスやイライラが強く、神経が高ぶって眠れないタイプ(肝火擾心)
・緊張が強く、不安や不眠を伴う、動悸を感じる
→ 肝と心のバランスを整える処方で、神経の興奮を鎮めます(例:柴胡加竜骨牡蛎湯、抑肝散)
🌿【タイプ分けについてのご案内】🌿
ここでご紹介したタイプは、あくまで目安となるもので、実際には「ぴったりこのタイプ!」という方もいれば、いくつかのタイプが重なっている方も少なくありません。
その場合は、状態に合わせて、
- 複数のタイプに対応する処方を組み合わせたり
- あえて一つのタイプに照準を絞って処方を決めたり
と、柔軟に調整していきます。
💬「自分はどれに当てはまるんだろう?」と迷った場合も、どうぞご安心ください。
診察では、丁寧にお話を伺いながら、あなたにぴったりの方法をご提案します。
【“心”を整えるための養生のヒント】
✅ 睡眠時間だけでなく「質」に注目する
→ 夜11時までには布団に入り、“心の休息タイム”を意識しましょう。
✅ 1日1回、静かな時間をつくる
→ デジタルデトックス、深呼吸、温かいお茶時間などで“神”を養います。
✅ 温かい食事・香りのよい食材でリラックス
→ シナモン、なつめ、バジルなどは心の養生に◎。
✅ “喜び”を意識して増やす
→ 笑う、感謝する、音楽を聴く——心が喜ぶ瞬間を大切に。
【“心”が整うと、毎日が静かに安らかになる】
漢方では、心が穏やかであることを「神が安(やす)らぐ」と表現します。
眠れること、安心して過ごせること、笑えること——それはすべて“心”が整っている証拠です。
もし最近、「なんとなく心がザワザワするな…」と感じている方は、
今こそ“心の養生”を始めるタイミングかもしれません。
次回は「脾(ひ)の養生:胃腸を整えてエネルギーを生み出すケア」をお届けします🍽
どうぞ引き続きお楽しみに!😊
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